寝る時は「頭寒足熱が良い」という話は、多くの人が耳にしたことがあるのではないでしょうか。
頭寒足熱とは、読んで字の如く、「頭は涼しく、足は温かくする」という意味です。実際、寒い冬の夜にぐっすり眠るには、頭寒足熱を意識した防寒対策を取り入れることが有益です。
今回は、頭寒足熱を効果的に取り入れた安眠方法についてご紹介します。
寒い夜もぐっすり眠る!「頭寒足熱」の効果と実践方法
どうして頭寒足熱が良いの?
頭を冷やし、足元を暖めることで、深い眠りにつくことができ、健康にも良いといわれています。
特に、寒い冬の夜は身体が冷えます。人は睡眠中は体温が下がるものですが、過度な「冷え」は体調を崩す原因になるため禁物です。かといって、例えば、頭に近いところにストーブを置いたり、エアコンで暖かくしていると、今度は眠り自体が浅くなってしまいます。
そこで大切なのが、足熱です。腰から下を暖めると、体全体の血流が促進され、体温が適切に保たれるのです。頭はすっきりしたまま、足元から体全体を暖めるというのは、人間の生理にかなった賢い防寒方法というわけです。
こんな寝方はNG!
頭寒足熱に則った正しい寝方をご紹介する前に、「良くない寝方」をご紹介します。
まずは、コタツでの睡眠。こたつは下半身を暖める暖房器具。一見、頭寒足熱に則っているように見えますよね。
ところが、下半身だけ足を入れた状態でそのまま寝てしまうと、外に出ている部分との気温差が大き過ぎて「体寒足熱」のような状態になります。下半身は暖かいかもしれませんが、上半身が冷え過ぎてしまうことが、よく「こたつで寝ると風邪をひく」と言われる原因です。
では、全身をこたつに入れて寝れば良いのかというと、それもNGです。上述したように、本来、睡眠時は体温は少し下がるべきものですから、全身が過度に温められ続ける状態だと深い眠りにつくことができず、眠っても疲れがとれない原因になります。
同じ理由から、電気毛布をつけっぱなしにして眠るのもおすすめできません。電気毛布を利用する場合は、OFFタイマー付きのものを使用するか、就寝前に布団全体を暖めたらスイッチを消して、余熱で寝入るようにするのがおすすめです。
頭寒足熱に則った防寒方法とは?
では、睡眠時にはどういった防寒方法を取り入れるのが、頭寒足熱にかなっているのでしょうか?
おすすめなのは、日本の伝統的な暖房グッズである湯たんぽです。湯たんぽは局所的な暖房ですので、足元は暖かく、頭部はクールに保てます。布団に入った時の”ひんやり感”対策としては、寝る前に布団の腰や背中にあたる部分に湯たんぽを置いて暖めておくと、寒い夜でもすっと眠りに入れます。
また、湯たんぽは自然に温度が下がりますので、体温が下がらずに深い眠りを妨げることがありません。
それでも、どうしても下半身が冷えるという人には、レッグウォーマーの着用がおすすめです。足全体を覆ってしまう靴下の着用は、逆効果になることもあるため、夜間の着用はお勧めできません。締め付けの緩いレッグウォーマーであればそういった心配もなく、足先までしっかり温めて気持ちよく眠れます。
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まとめ
頭寒足熱は健康維持の第一歩。特に、寒い夜にぐっすり眠るためには、頭部は涼しく、胴体は動きやすく、しっかり足を暖めた状態が理想的です。
この効果を実感できる最も簡単な防寒方法が、湯たんぽ。日本の伝統的な安眠グッズは頭寒足熱の実践にピッタリです。
下半身が冷える人は、レッグウォーマーで足首を暖めれば、下半身の血行を促進し、足先までしっかりと暖めてくれます。
電気暖房はすぐに暖まって便利ですが、そのまま寝てしまうと過度に暖まってしまい、眠っても疲れが取れないということになりがちです。寒い季節は『頭寒足熱』を意識して、すっきり安眠しましょう!